通信簿(市議時代)
和光市議会議員には、市長が提案する「議案」を審議するほかに「一般質問」という政策提言のチャンスが議会ごとにあります。私は市議会時代の4年間全ての議会で一般質問を行ってまいりました。市民の皆さまからいただいた声・悩み・アイディアを源に、現地調査や先進事例への視察などを踏まえて、市役所に数々の提案を行いました。
私は、その成果を伝えるべく「井上わたるの茶話会」で、和光市地図にポストイットに書いて貼る…という「地図で見る井上の一般質問」という企画を行ってきました。
県議会議員に立候補するにあたり、「4年間の通信簿」と題して、茶話会で行ったのと同様に、4年間の一般質問の成果を振り返り、自己評価をしました。 “市議会議員 井上わたる”が皆さまの暮らしの改善にどのように関わることが出来たのか、お確かめください。
取り上げたテーマ(いつの議会で取り上げたか?)
取り上げる前の状況(課題)
自己採点(◎or ○ or △ or ×)
- 実現したら「◎」
- 一定の改善があれば「○」
- 提案はしたが「研究します」で留まったもの「△」
- 全く成果に繋げられなかったもの「×」
※なお、これらの成果は、私が提案するより以前に先輩議員が道を切り開いてきたものもありますし、私の提案と市役所がやろうとしていたタイミングがうまく重なったものもあります。そういうテーマも含めて記載しております。
テーマ:投票率向上&期日前投票所の増設(平成19年6月議会・平成20年6月議会)
平成19年4月22日に実施された第16回和光市議会議員一般選挙の投票率は 43.49%。県議会選挙も県平均43.69%、全国平均 52.27%に対して、和光市での投票率は 39.32%と低かった。
自己採点 ○
2010年夏の参議院選挙で駅北口区画整理事務所を利用した期日前投票所が開設。朝霞4市で最も低かった投票率がやや上昇。
テーマ:駅前広場のタイルはがれ(平成19年6月議会)
歩行者にとって非常に危険な状態が続いていた。
自己採点 ◎
南口広場の整備にあたり、剥がれにくい素材に改善。またタイル剥がれの原因だった車輛の乗り入れが禁止される。
テーマ:和光市駅周辺の放置自転車対策(平成19年6月議会)
特に駅南口のケンタッキー前に放置自転車が多数あり、歩行に危険な状態だった。
自己採点 ◎
花壇の設置などの対策により、現在この箇所には1台も放置自転車はない。
テーマ:高齢者の階下住み替え補助制度の対象拡大(平成19年6月議会)
エレベーターのない住宅の上階に住んでいる方が高齢化等によって下階での生活が余儀なくされた場合の住む替え補助制度。これをエレベーターのない住宅の3階以上からエレベーターのある賃貸住宅の2階以上に移る場合も助成対象とするように提案。
自己採点 △
既存制度以上の拡大を提案するが、現状維持。
テーマ:駅前通りの右折レーン設置(平成19年6月議会・平成21年9月議会)
駅前交差点で右折車が連なり、直進車両も進めず、車の流れが停滞していた。
自己採点 ○
市役所からは「右折レーン」設置の方向性を引き出す。その後は関係者との協議によって方向性が決まる。
テーマ:子育て支援マンション&親子カフェの誘致(平成19年9月議会)
多様な子育てニーズに応えるため、保育園の誘致以外にも提案。
自己採点 △
先進例の研究を行う、という回答に留まる。
市立ホテル計画の見直し(平成19年9月議会)
外環上部利用の計画として、宿泊施設を有する施設の計画が浮上。
自己採点 ◎
当時の市内宿泊施設の稼働率等を示し、不要不急の事業であることを提言。計画は見直しに。
テーマ:ハローワーク出張所(地域職業相談室)を和光にも。(平成19年9月議会)
朝霞、志木、新座には地域職業相談室がある。和光市にはその機能がない。
自己採点 ✕
成増にもハローワーク出張所があるため、設置の考えなし。今後、区画整理が行われて駅前に公共機関が出来ることがあれば、再度検討。
テーマ:駅北口の街灯設置(平成19年12月議会)
駅北口区画整理事務所に通じる路地(特に階段)がうす暗く危険。
自己採点 ◎
街灯が設置されました
テーマ:フリーサイクル(平成19年12月議会)
駅への自転車乗り入れ台数を減らすため、市民が共有して使用する自転車の提案を行う。
自己採点 ✕
放置自転車の再利用にも繋がる提案であったが、実現ならず。
テーマ:ゆめあい和光入口への市内循環バスの乗り入れ(平成19年12月議会)
現在、市内循環バスを利用してゆめあい和光に行くには、司法研修所前バス停か二軒新田バス停で下車して歩かなければならない。足の不自由な方や視覚障害のある方などには大変不便である。ゆめあい和光の入り口に循環バスが停車するようにルートを変える提案。
自己採点 △
現時点で実現せず。但し、この提案から市内循環バスの乗降客数調査の実施へと繋げることが出来た。今後のバスルート変更の際には乗り入れを検討を要請。
テーマ:ゆめあい和光から二軒新田バス停への横断歩道(平成19年12月議会)
現在の横断歩道は遠回りになるため、駐車場側から渡る利用者が多い。但し速度の速い車も多く危険である。
自己採点 △
横断歩道の設置は実現できず。代わりに「福祉施設あり」の路面表示で安全を促すことになった。
テーマ:自治体での紹介予定派遣の導入(平成20年3月議会)
市役所へ派遣職員として就業していた方が、派遣期間終了後に市役所と就業者の双方が希望すれば正規職員になれる「自治体版 紹介予定派遣」の導入を提案
自己採点 ✕
国の法律の壁があり、実現できず。
後日談
国の法律改正を目指し、内閣府の「特区提案」に応募する。しかし法律改正には至らなかった。
テーマ:わかりやすい予算資料(平成20年6月議会)
予算書だけでは、単価設定などが分からず、その都度、予算審議の際に職員に聞かなければならなかった。
自己採点 ◎
予算の見積書が議員に公開されるようになり、審議が深まり、かつスムーズに進行するようになった。
テーマ:予算編成過程の公開(平成20年6月議会)
予算編成過程で、どの予算をどの段階(例:部長査定なのか市長査定なのか?)で削ったのか等、見えにくい部分があった。
自己採点 ◯
ホームページなどで公開されるようになった。
テーマ:バス停と駅舎を結ぶ屋根の設置(平成20年6月議会)
(私が議員になる前から南口広場改修は予定されていたが)当初の設計では地下の自転車駐輪場を経由して遠回りしなければならない設計になっていた。
自己採点 ◎
直接バス停と駅舎を結ぶ屋根に設計変更された。
テーマ:和光市駅にエスカレーター設置(平成20年6月議会)
改札と地上を結ぶ階段にエスカレーターの設置を提案。
自己採点 △
3年間の事業計画の予定を載せる「実施計画」に掲載するところまで進んだが、予算が厳しく、実現には至らず。
テーマ:福祉避難所(平成20年9月議会・平成22年9月議会)
高齢者、障害者など通常の避難所での生活が困難な方のための避難所の必要性を提案。
自己採点 ◯
現在はゆめあい和光が福祉避難所にあたる。今後、第4次総合振興計画でも福祉避難所の整備を進める旨の記載がされた。
テーマ:地下鉄ホームの吊り下げ表示(平成20年9月議会
ホームの地面に「始発」「つぎの始発」「直通」などの表示があったが、朝のラッシュ時は人混みで見ることができない。
自己採点 ◎
頭上に吊り下げ式の表示を設置したことにより、ラッシュ時で人がごった返している時でも自分の並んでいる列がどこかわかるようになった。
テーマ:埼玉病院へのバス増便(平成20年12月議会)
診察受付開始時間に適当な和光市駅発のバス便が少なかった。
自己採点 ◯
本数はわずかだが増便に。(提案にあたってバスの乗降客数調査を独自に実施。)
テーマ:子ども議会の開催(平成21年3月議会)
市役所の広聴事業の一環として、子ども議会の開催を提案。
自己採点 ◎
市役所の広聴事業としてではなく和光市議会主催の40周年記念事業として、平成23年1月30日(土)に開催。
テーマ:コンクリート道路の補修(平成21年3月議会)
新倉地区に劣化のひどく、陥没などが起きていたコンクリート道があった。
自己採点 ◯
改修を実施。但し、市全体の危険個所はまだ存在する。
テーマ:アーバンアクアに新発想(平成21年3月議会)
野球場、サッカー場などの計画があるアーバンアクアだが、「鳥取方式による簡易芝生化」や「冒険遊び場」「ビオトープ」などの新しい活用の視点も取り入れられないかと提案。
自己採点 △
研究する、という答弁に留まる。計画そのものは暫定利用に向けて、進行中。
テーマ:和光市駅地下の自転車駐輪のラック増設(平成21年6月議会)
自転車が溢れかえった地下の自転車駐輪場にラックの増設を提案。その際、電動機付き自転車やカゴ付き自転車の利用者が多いことに配慮するよう提案する。
自己採点 ◯
ラックの増設が実現。
※但し、その後の利用者増で既に再び満車状態に。
テーマ:公共施設は建設前にしっかり需要予測を(平成21年6月議会)
市民の要望を受けて建設された公共施設であっても利用率が10%を下回る施設も存在する。建設前の計画段階で需要があるかどうかをしっかりと見極めるべき。
自己採点 ◯
「大規模事業検証会議」の形で実施される。
テーマ:和光北インター区画整理の推進には周辺住民の声も(平成21年6月議会)
和光北インター区画整理によって周辺道路の交通量の変化や騒音、自然環境への影響等も想定される。事業の進捗には周辺住民の不安解消を。
自己採点 ◎
説明会の開催し、今後の進める上で周辺住民との対話を行うと回答あり。
テーマ:設計変更の際の基準の新設(平成21年9月議会)
道路の工事や施設建設を進める上で、設計の変更を行うことによって、予算以上の費用が掛かることがある。
自己採点 ◯
安易な設計変更が行われないように、設計変更の基準が新設された。
テーマ:ロータリー出口付近の車の出入りをスムーズに(平成21年9月議会)
ロータリーから駅前通りに出る際、オリジン弁当付近に信号待ちの車が連なり、なかなか出られない場合がある。そこで停止線を手前に新たに設置し、出口を開けるように提案。
自己採点 ◎
実現。なお、この提案にはタクシードライバーさんのご意見を活かさせていただいた。
テーマ:高齢者センターの雇用継続(平成21年12月議会)
指定管理者の変更によって、センター利用者のなじみの顔がいなくなってしまう。そこで新旧 指定管理者の間で就業者の雇用継続が極力進むように提案。
自己採点 ◯
市役所や企業間の調整努力があり、希望や条件面が合致した場合は雇用継続に。
テーマ:職員の時差出勤(平成22年3月議会)
夜に開催される審議会の増加や、滞納対策など通常の業務時間帯ではなく時差をつけて就業するほうが効果的な場合もある。その際は時差出勤を取り入れることを提案した。
自己採点 △
職員の労働環境の変化を伴うため、研究します、との回答。
テーマ:資源ごみの盗難対策(平成22年3月議会)
他市より和光市の対策が甘いという状況だったため、対策の強化を提案。
自己採点 ◯
警察や関係各所と連携して対策を強化する方針。しかし実際の成果を推し量るのは困難。
テーマ:一般質問で取り上げたテーマの進捗の可視化(平成22年3月議会)
一般質問を行った後の検討結果や経過が提案した議員にも見えない。新座市で事例がある「経過報告」を議会に対して行うことを提案。
自己採点 ◎
進捗のあったテーマについては、次回議会の前までに報告されるようになった。
テーマ:赤池通りの交通対策(平成22年6月議会)
市民要望、交通の実態調査を経て、歩行者の安全性確保に向けた信号機の設置、254バイパスの延伸による交通課題の解消などの提案を行う。
自己採点 ◯
提言の中心となった「信号機」は設置には至っていないが、和光市内でもこの箇所への設置の必要性の高さが認められた。254バイパスの延伸については国・県との調整が必須。
テーマ:待機児童対策(平成22年6月議会)
市が進める保育園の増設の更なる推進を求めるほか、「おうち保育園」「市内自動車教習所の保育室との連携」などを提案。
自己採点 △
丸山台の増設は進んでいるが、さらなる増園については現在具体的な見通しはなし。その他の先進事例の提案も「研究します」との回答だった。
テーマ:保育園と学童の待機児童の連鎖の解消(平成22年6月議会)
保育園はなんとか入れても、小学校に上がって学童に入れなければ、また仕事を続けられなくなる。
自己採点 ◯
市役所より、連鎖解消に向けた取り組みを進める旨の回答あり。
テーマ:広報掲示板の活用(平成22年6月議会)
市民が様々な情報に触れられるように、もっと広報掲示板を活用するべき。
自己採点 △
活用アンケートの実施や、各課ごとに積極的にポスター掲示に活用するなど成果が見られるが、さらなる活用が課題。 また、電光掲示板については昔の写真展を放送する等の提案が取り入れられた。その他、有料広告の導入について検討中。
テーマ:市役所の情報セキュリティ(平成22年6月議会)
情報漏えいやコンピューターウィルス対策に万全を期す必要性を提案。
自己採点 ◯
セキュリティUSBの導入など、市役所も積極的に対応を進める。
テーマ:ゆるキャラを作ろう(平成22年9月議会)
埼玉県内の各自治体で誕生している「ゆるキャラ」。和光市においても40周年記念に和光市をPRするゆるキャラを誕生させてはどうかと提案。
自己採点 ◎
当初、職員提案によってゆるキャラ作りが計画されたが費用面で実施されず。しかし、他市で予算に頼らない手法があることを調査し、一般質問で提案。実施が決定。デザインの募集を経て、市民によるキャラクター投票を実施。平成23年3月に正式決定予定。
テーマ:道路や坂道、橋にネーミングを(平成22年9月議会)
市内には新しく出来た道や坂道に名前がないものもある。愛着を持てるように名称を募集してはどうか、と提案。
自己採点 ◯
今後、区画整理が進む中で新しい道が出来た際にはネーミング公募も検討。 また、越戸川再生事業に伴い「無名橋」だった橋に、新たに名称をつけることが決定。
テーマ:河川の災害時利用(平成22年9月議会)
災害の際、河川の水を消火用はもちろん、生活用水に使えるように河川を整備することを提案。
自己採点 △
河川の管轄が県であることや、日常の安全対策を考えると整備は難しい。具体的な取組には繋げられなかった。
テーマ:駅北口区画整理の推進(平成22年9月議会・平成22年12月議会)
北口の区画整理完成後の価値上昇・活性化のため、特別用途地区(=特別商業活性化地区)やワンルームマンション規制条例を設ける必要があるのではないか、と提案。
自己採点 △
具体的な導入までの回答はなし。但し、これら施策の必要性は市も認識している。
テーマ:防災無線の活用(平成22年12月議会)
迷い人情報等が流れた際、その後の発見状況がわからない。
自己採点 ◯
ホームページに放送内容と、その後の発見情報が掲載されるようになった。