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埼玉から日本を変える

井上わたるの一般質問

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平成25年6月定例会

発言( 質問 ) 通告

1 健康長寿埼玉プロジェクトについて
(1) 健康長寿埼玉プロジェクトの今後の取組について
(2) ソーシャルキャピタルを生かしたプロジェクトの推進について

「日本一の共助県づくりについて」

3 小児医療について
(1) 退院支援と小児在宅医療について
(2) 志木市立市民病院について

4 教育課題について
(1) 給食におけるアレルギー対策について
(2) グローバル人材の育成について
(3) 奨学金について

5 県の水施策について
(1) 水不足への対応について
(2) 湧水の保全・復活について

インターネットを利用した選挙運動の解禁について

国道254号和光富士見バイパスの早期完成について


お知らせ

「埼玉県議会ホームページ 一般質問 質疑質問・答弁全文」も下記よりご覧いただけます。
なお、質問・答弁は速報版です。また一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
https://www.pref.saitama.lg.jp/e1601/gikai-gaiyou-h2506-a.html

一般質問の要旨

1、 健康長寿埼玉プロジェクトについて

(1)健康長寿埼玉プロジェクトの今後の取組について

【質問要旨】
・今年度からのモデル市では実数値での把握やサンプル数を大きくすべきと考えるがどうか。
・健康長寿プロジェクトを企業と連携して推進することについて知事の見解を伺う。
・来年度、複合型の事業に取り組む新たな市を発掘するなど健康長寿の取組を拡大すべきと考えるがどうか。

【知事答弁】
・今年度、新たなモデル都市になった加須市の「筋力アップトレーニング」では、研究成果の試算だけでなく実際にかかった医療費で検証を行う。和光市の「食による健康づくり事業」では、企業から提供いただく医療費で事業効果を検証する。春日部市が武里団地、久喜市がわし宮団地で行う「団地まるごと健康づくり事業」の効果についてもそれぞれ国保医療費で見ていく。またサンプル数を大きくするために、今年度からの新たなモデル4市では1,000人を目標に取り組んでいく。

・今年度は、和光市では企業と連携して社会保険加入者を対象とした取組を行う。企業とのコラボで健康によいメニューを開発し、社員食堂で提供していく。血液検査により食生活改善の効果を見ると共に、医療費の抑制についても検証していきたい。自治体と企業のコラボによる成功事例として全国のモデルになればいいと考えている。

・東松山市が「毎日1万歩運動」を実施し、医療費が1人当たり年間8万8,961円抑制されることや、善玉コレステロールの質が向上し動脈硬化の予防に繋がることが今年検証できた。一方で意外な結果も出てきた。低下が予想された体重がわずかだが増加、体脂肪率も1.5ポイントと増加した。
この部分に関してはカロリー消費という視点からの指標をきちんと出して、その上での健康指導をしていくことが必要だと改めて感じた。「団地」というフィールドを使って、「運動」と「食」を組み合わせた事業を実施し、地域づくりや住民の生き甲斐づくりにも繋がる斬新な試みが行われることを期待している。意欲のある市町村を新たなモデル都市とすることで前向きにこうしたものを進めていきたい、と考えている。

<一般質問のその後>

・平成26年度は、昨年度に引き続き、東松山市、加須市、坂戸市、和光市、朝霞市、春日部市、久喜市の7市でモデル事業を実施する。
・朝霞市では、平成25年9月から、運動指導や食事指導に実績のある潟^ニタと連携して、団地住民を対象に「運動」と「食」を組み合わせた事業を実施している。
・平成25年度の成果については、現在とりまとめを行っており、5月には公開の場で専門家による講評をしていただく。
・また、今年度中に、朝霞市「団地まるごとタニタ生活」をはじめ、大学教授などの専門家による学会発表が予定されている。
・モデル事業を科学的に検証し、さらに学会での発表など客観的な評価を得て、世の中に認められる「健康長寿埼玉モデル」を県内市町村や全国に発信していく。

(2)ソーシャルキャピタルを活かしたプロジェクトの推進について

【質問要旨】
「ソーシャルキャピタル」の視点をより重視して、健康長寿プロジェクトをもっと推進できないか知事の見解を伺う。

【知事答弁】
県として、役に立つ健康情報や正しい知識を自ら身に付けて実施する「健康サポーター」を養成しようとしている。
この健康サポーターを2年間で30,000人養成することを目指す。サポーターには健康によいことを家族や地域の人達に広めてもらえば、一人では続かないこともみんなで行えば続けられる。健康づくりの集団作りとそのリーダー役をしっかり作っていくのが県の役割ではないかと考えている。ソーシャルキャピタルという視点の中で、埼玉県も長野県を目標に健康長寿の県に慣れるように、一つ一つ目標を立てながら実現をしていきたいと考えている。

<一般質問のその後>

・健康長寿サポーターの養成状況
  答弁時(平成25年6月17日)現在  1,109人
  →平成26年3月31日現在            18,852人
・平成26年度末までの養成目標            30,000人


2、 「日本一の共助県づくりについて」

【質問要旨】
日本一の共助県づくりと進める埼玉県として、県が自治会の活性化のために取り組むべきではないか。

【県民生活部長答弁】
共助社会づくりを進める上で、最も身近な地縁団体である自治会は重要な共助の担い手であると認識している。多くの自治会が共通して抱える課題を解決するためには成功事例を共有し、共同して取り組むことが効果的であり、そのための体制づくりが重要である。
折しも、本年10月に全国自治会連合会の大会が川越市で開催されるので、自治会同士の連携を深め、自治会活動の活性化を図る、またと無い機会と捉えている。県としても、こうした動向を支援するとともに、さらに県内の他の地域の市町村にも呼びかけ、自治会活動の連携強化を図っていく。
日本一の共助県づくりを進めるために、市町村と連携しながら、今後とも自治会活動の活性化と自治会の連携強化に積極的に取り組んでいく。

<一般質問のその後>

・自治会は地域における共助の重要な担い手であり、今後共助社会づくりを進めるためには、 各市町村自治会連合会の連携による自治会活動の活性化が重要であると考えております。
・25年度は本県で実施された「全国自治会連合会埼玉県川越大会」の開催に
あたり支援を行いました。また、県内の西部地域の各自治会や県が連携して、自治会同士の情報交換などを目的とした連絡会議を開催しました。
・26年度も引き続き、県内各自治会の活性化に向けて支援を進めてまいります。

(25年度開催状況)
○全国自治会連合会埼玉県川越大会 (参加:1,000名)
  平成25年10月18日、19日 講演会・現地視察など
○西部地域における連絡会議 (参加:19市町)
  平成26年2月4日 講演会


3 、 小児医療について

(1)退院支援と小児在宅医療について

【質問要旨】 
NICUからの退院支援と小児在宅医療をどのように推進していくのか

【保健医療部長答弁】
県内のNICU入院児童の平均在院日数は平成23年度16.4日である。
一方、平成24年4月時点で、90日以上入院している方が9人、1年以上入院している方が2人など、長期の入院を余儀なくされている患者もいる。県は保護者が家庭で人工呼吸器等を使用できるようトレーニングを行う医療施設に対して経費の助成を行っている。
また、家族がリフレッシュできるようNICUを退院した在宅の児童を一時的に預かる医療施設に対しても費用の一部を助成している。
しかしながら、小児の在宅医療は高齢者と比べ体制の整備が遅れている状況がある。このため、周産期母子医療センターの医師と地域医療を担う医師との協議の場を設け、医師、看護師、ソーシャルワーカー等が参加する多職種連携によるネットワークづくりに努めていく。
さらに、在宅の患者に一番身近な存在である訪問看護ステーションの看護師等を対象に在宅患者を実際に訪問する研修を行い、乳幼児ケアのスキルアップを図っていく。こうした取組を積み重ね、小児の在宅医療体制の充実を行っていく。
なお、小児等在宅医療連携拠点事業については、本年度、埼玉県も応募している。

<一般質問のその後>

・小児在宅医療検討小委員会を設置し、平成25年度中に3回開催した。県医師会や周産期母子医療センターの医師が委員となり、小児在宅医療の体制整備に向けた意見交換を行った。
・また、医師、看護師、ソーシャルワーカー等多職種が参加する埼玉小児在宅医療研究会を4回開催し、症例検討等を通じて情報共有を図った。
・平成25年度の成果については、現在とりまとめを行っており、5月には公開の場で専門家による講評をしていただく。
・さらに、訪問看護講習会を開催し、訪問看護ステーションの看護師等のスキルアップを図った(受講者29人)。
・平成26年度も小児在宅医療の推進に係る予算を措置し、引き続き小児在宅医療を担う人材のスキルアップや関係者同士の顔の見える関係づくりを進めていく。
・小児等在宅医療連携拠点事業については埼玉県として応募し、国に採択され事業を実施した(事業内容は質問に対する答弁のとおり)。

(2)志木市立市民病院について

【質問要旨】 
志木市立市民病院の民間移譲に当たっては、円滑な移管が行われるよう、県としても何らかの関わりを持つべきと思うが、保健医療部長の見解を伺う。

【保健医療部長答弁】
志木市においては、平成25年3月に市民病院の民間移譲の方針が決定された。
移譲先の決定後も、地域医療継続の視点から移譲先の病院に対して必要な医療機能の確保や地域との連携について助言を行っていく。
また、医療法の手続きが円滑に進むよう、医療従事者の確保や病院の構造設備などについて必要な助言・指導を行っていく。

<一般質問のその後>

・志木市立市民病院の移譲先を検討する選定委員会が平成25年7月3日に移譲先として医療法人社団武蔵野会を選定したことをふまえ、市は同月8日に医療法人社団武蔵野会を移譲先として決定した。
・これを受け、市と随時打ち合わせを行い、地域医療継続の視点から移譲後の新病院の医療機能の確保や地域との連携について助言を行ってきた。
・新病院は平成27年7月の完成に向け病院建物の建て替え工事に入る予定であり、建て替え工事に向けた医療法の手続も始まっている。今後も工事完了まで必要な助言、指導を行っていく。

<参考>新病院の概要
・名称:医療法人社団 TMG宗岡中央病院
・所在地:志木市上宗岡5丁目14番50号
・診療科目:内科、小児科、外科、整形外科
・病床数:100床
※ 平成27年7月の病院建て替え工事終了までの間は外来診療のみ


4、 教育課題について

(1)給食におけるアレルギー対策について

【質問要旨】 
・県内学校のマニュアル作成に向けた県としての対応はどうなっているのか。
・地域・学校による差にどのように対応していくのか。
・個人情報を含んだ情報の共有が推進されるべきと考えるが、いかがか。

【教育長答弁】
・文部科学省監修の「ガイドライン」をもとに、現在、県学校医会などの関係機関と最終的な調整をし、マニュアルのひな型を作成している。このひな形はアレルギー疾患を持つ児童生徒の把握、給食の献立作成や調理における留意点、緊急時の対応等からなり、わかりやすいものとなるよう考えている。市町村教育委員会や県立学校に対して出来るだけ早く通知して、各学校の実態に応じたマニュアルの作成を促していく。

・また、教職員の研修会を新たに開催し、アドレナリン自己注射薬、いわゆる「エピペン」の使用方法について、模型を用いた実践的な練習をするなど、各学校におけるアレルギー対応の充実を進めていく。

・「エピペン」を処方されている児童生徒の個人情報については、学校が日頃から消防機関などの関係機関に提供することとされている。今後、改めて通知や研修などを通じて、市町村教育委員会や学校に対し、その趣旨を徹底していく。

<一般質問のその後>

・「県内学校のマニュアル作成に向けての県としての対応」
平成25年6月25日に、学校給食における食物アレルギー対応のマニュアルのひな型となるものを各市町村、県立学校に配布するとともに、平成25年度及び26年度に、市町村教育委員会教育長協議会等において、学校等におけるマニュアルの作成を促しています。
今後とも、全ての学校において学校給食における食物アレルギー対応のマニュアルが整備されるよう、促して参ります。

・「地域、学校によって対応に差が生じないようにするための県の対応」
平成25年8月26日に、新たに教職員を対象とした「食物アレルギー・アナフィラキシー研修会」を開催し、「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」の趣旨に添った対応を促すとともに、食物アレルギーの基礎知識と緊急時の対応、「エピペン」の取扱いについて、有識者から説明をいただきました。26年度も同様の研修を予定しています。

・「地域の消防との連携について、個人情報を含んだ情報の共有が推進されるべき」
上記6月25日の通知に加えて、各種会議などにおいて、周知・働きかけを行っています。また、8月26日に開催した、「食物アレルギー・アナフィラキシー研修会」において、情報を共有するよう説明しました。

(2)グローバル人材の育成について

【質問要旨】 
埼玉県として、グローバル教育を進めようとする国の動向をどのようにとらえているのか。提言で示されたグローバル教育を埼玉で行う考えがあるのか、教育長の考えを伺う。

【教育長答弁】
世界で活躍できるグローバル人材を育てていくことは、県の重要課題の一つである。
本県においては、これまで文部科学省が実施した「スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール」事業に6校を指定し、指導方法や評価方法の研究を行い、成果を上げてきた。
提言で示された「スーパーグローバルハイスクール」については、今後、平成26年度の概算要求に向けて、国における具体的な事業内容などが明らかになってくる。また「国際バカロレア認定校」については、人的・財政的に相当な負担となることから国における支援措置が大きな課題である。
今後、これらの提言については、国の概算要求の状況など情報の収集を行いながら、県としての対応を積極的に検討してグローバル人材の育成に努めていく。

<一般質問のその後>

○ スーパーグローバルハイスクールについては、本県では、県立浦和高校が指定校となりました。なお、指定期間は5年間の予定です。
 ・全国で246校応募があり、平成26年度はそのうち56校が指定されました。
 ・平成26年度の取組としては、今後、文部科学省からの指導を踏まえ、指定校がさまざまな機関と連携をしながら研究開発計画を作成し、それを実践していく予定です。

○ 国際バカロレアについては、継続的に情報収集をしており、平成26年3月現在、認定校は全国で19校であります。(県内はなし。)
 ・ 経済や歴史など一部の科目については、日本語での指導も認められることになりましたが、人的、財政的に相当な負担であることに変化ありません。
 ・国からの支援措置などでこのような課題解決ができるかどうかも含め、   今後も情報収集と研究を続けます。

(3)奨学金について

【質問要旨】 
奨学金制度の利用に関わる相談・指導について、学校・教員任せにせず、県教育委員会としての対応をすべきではないか。教育長に伺う。

【教育長答弁】
奨学金の申請案内のパンフレットでは、本人が将来に必ず返還しなければならないことを明示しているほか、一定の返還猶予についても案内している。
また、貸与手続きの際にも借入額とその返還額を例示し、返還できる適切な借入額となるよう学校のみならず教育局でも相談に応じている。
さらに、高校生の保護者などから大学進学にあたり相談を受けた場合には他の奨学金制度を紹介するなど親身になって対応している。
今後とも、現行の問い合わせ窓口と相談体制の機能を最大限発揮し、将来の返還計画を含めてさらに適切な助言に努めていく。

<一般質問のその後>
奨学金については、教育局財務課授業料・奨学金担当で随時相談を受け付けております。具体的には
1高等学校等奨学金の貸与について

@ 貸与手続の際に将来返還できる適切な額を借り入れるための相談
A 大学進学に当たっての借入れの相談には他の奨学金制度を紹介
B 学校だけでなく教育局でも相談出来る体制の充実

2返還に対する周知について

@ 将来の返還開始時期(高校卒業後4年6か月後)を確認するため、高校卒業時に通知
A 返還開始に向けた準備をするため、返還が始まる6カ月前及び1カ月前に案内するとともに返還猶予制度についても通知などを行っております。

今後とも奨学金利用者の立場を考え、貸与から返還まで親身になって相談に対応し適切な助言に努めてまいります。


5、 県の水施策について

(1)水不足への対応について

【質問要旨】 
今年の夏は水不足が懸念されるが万全な対策を行っているのか、今後の備えについて伺う。

【企画財政部長答弁】
本県に関連のあるダムなどの貯水施設は、県営合角ダム、県営有間ダム、利根川水系の8ダム、荒川水系の4ダムである。県営合角ダムの貯水量は平年の11パーセント、利根川水系のダムは65パーセントとなっている。貯水状況が極めて厳しい合角ダムについては5月に入り貯水量が平年の30パーセントを下回ったため、5月10日に埼玉県渇水対策本部を設置した。この対策本部において貯水量の見通しや貯水量の低下を防ぐ対策を検討した結果、貯水状況の改善が見込めないため翌11日から取水制限を実施している。
利根川からの取水量は県全体の取水量の6割を超えるため、取水制限になった場合、県民生活への大きな影響が懸念される。そのため現在、渇水対策の準備を進めている。
水道水については、市町村が有する地下水源の量を踏まえ、取水量が減った県営水道を最も効果的に市町村へ給水できるような送水計画の作成を進めている。農業用水については農作物の被害を防ぐため、利水者に対し稲などの生育状況を確認し、地域ごとに水を融通するなどの準備をするよう要請している。取水制限が実施された場合には、市町村や農業用水利水者など関係者と連携を密にしながら適切に対策を講じていく。

<一般質問のその後>  

平成25年度は県営合角ダムと利根川水系において渇水となりました。

合角ダムについては、5月時点で貯水量が平年の30%を下回ったため、5月10日に埼玉県渇水対策本部を設置し、貯水量低下を防ぐ対策を検討し、翌5月11日から取水制限を実施しました。この取水制限率は93%でしたが、合角ダムの取水量の県全体に占める割合は3.5%と極めて少ないこと、また、県の浄水場間の水の融通により補う対策を講じることにより、県民生活への影響は生じませんでした。

また、利根川水系についても、5月以降、降水量が極端に少ない状態が続き、その影響により利根川上流8ダムの貯水量が低下しました。このため、6月10日に埼玉県渇水対策本部幹事会を開催し、取水制限となった場合の対応について検討しました。

その後もダムの貯水量の低下が続いたため、7月22日には埼玉県渇水対策本部会議(本部長:塩川副知事)を開催し、10%の取水制限となった場合の上水道、農業用水の対応や節水に関する取組について検討しました。その後、7月23日には国と関係都県で構成する利根川水系渇水対策連絡協議会が開催され7月24日9時から10%の取水制限を行う事が決定、実施されました。

10%の取水制限を実施した後もダムの貯水量が減少し続けたため、8月26日には利根川水系渇水対策連絡協議会幹事会、埼玉県渇水対策本部幹事会を開催し、取水制限を20%に強化すること及びその影響と対応について検討し、更なるダム貯水量の低下に備えました。

その後、降雨により利根川の流況が改善したため、9月6日に取水制限が一時緩和され、台風18号による降雨により9月18日には利根川上流8ダムの貯水量が回復し、河川流況も改善されていたことから取水制限が全面解除となり、同日、埼玉県渇水対策本部を解散いたしました。

同様に合角ダムについても台風18号による降雨によりダム貯水量が回復したため、9月17日に取水制限を解除しました。このように平成25年度は、県営合角ダムにおいて93%の取水制限が130日間、利根川水系においては10%の取水制限が45日間実施されましたが、水道水については市町村水道が有する地下水源の量を踏まえ、県営水道の送水量を調整し、農業用水についても稲の生育状況に応じ、地域ごとに水の融通を行うなどの対応をしました。これらの対応と合わせて彩の国だより、県ホームページや報道機関を通じて節水について広報を行った結果、県民生活への影響を最小限とすることができました。

これまで県営ダムの渇水時の利水者調整については、有間ダムに関係する「入間川流域利水者連絡会」を設置し利水者との調整を行っていましたが、合角ダムについても、ダム建設後初めてとなった平成25年の渇水対応を受け「合角ダム関係利水者連絡会」の設置要綱を定め、利水者との円滑な調整を行う体制を整備しました。

(2)湧水の保全・復活について

【質問要旨】 
湧水の保全・復活に向けた県の取組について伺う。

【環境部長答弁】
湧水の保全・復活のために、埼玉県生活環境保全条例により地下水の採取規制を行っている。これにより、近年の県内の地下水位は回復を見せ、和光市では地下水位がここ10年で3.7メートル上昇している。また、「彩の国みどりの基金」を活用し、水源地域における森林整備を進めている。加えて、雨水を集めて地下に浸透させる雨水貯留浸透施設や透水性舗装の整備を進めることで、洪水対策とあわせて地下水を増やす取り組みを行っている。 
今後、湧水の保全・復活を更に進めるためには、県内湧水の実態を調べる必要があり、今年度、県内各地の湧水について水量の変化や保全に向けた取組などの調査を行うことにした。その結果を踏まえ、湧水の保全に熱心な市町村と学識経験者とともに研究会を立ち上げ、さらなる湧水の保全・復活案を検討していく。

<一般質問のその後>
◆平成25年度の取組

1. 新河岸川下流域における湧水調査実施
過去に調査経緯のある「新河岸川流域」において20地点を選定し、それぞれ周辺の土地利用や湧水量の現況及び水質を調査した。
調査は、技術的知見を有する環境科学国際センターの研究員を中心に、地元市の職員、県みどり自然課及び水環境課職員が実施した。また、一部の地点では住民団体の会員も参加した。
10年前と比較し湧出量が減少した場所も見られたが概ね保持されている。水質は全体的に良好である。なお詳細は別添現況調査一覧表のとおり(参考に調査個表の一例も添付)。

2. 湧水の保全・復活研究会開催(別添会議次第、出席者名簿参照)
平成26年3月19日(水)に朝霞市で開催。
内容は、朝霞市による「代官水」の保全活動の事例を参考に、実際に湧水保全活動をしている各団体とともに湧水保全活動の在り方等に関して意見交換を行った。

◆平成26年度の取組(予定)

1. 対象流域を選定し湧水調査の実施
平成25年度実施の調査と同様の経過確認の調査を他地域で実施する。対象地域は現在選定中。

2. 湧水保全体制の整備に向けた検討会の実施
湧水保全活動の拡がりに向け、庁内関係課、市町村に加え、川の国応援団や生物多様性保全団体などの住民団体と協働による体制づくりを検討する。
また、県内市町村等が保全を進めたいと考えている湧水について、その所在等の情報を集め、取りまとめの上周知したい。具体的な方策は現在検討中。


6、インターネットを利用した選挙運動の解禁について

【質問要旨】
・ネット選挙運動解禁を機に、有権者に選挙を身近に感じてもらえるようにどのような取組を行うのか。
・罰則の適用などのトラブルが起きないように、候補者、政党や有権者にどのように制度の周知徹底を図るのか
・地方選挙にも解禁されるが、県選管として市町村選管に対してどのように対応するのか。

【選挙管理委員会委員長答弁】
・今回の改正法により有権者がブログやツイッターなど身近な情報媒体を利用して選挙運動を行えるようになったことは、県民の政治参加の拡大のための重要な機会であると考えている。県でも今回の参議院選挙から、若者の間で普及が急速に拡大しているスマートフォンへの対応を行う。具体的には、県と包括的連携協定を締結している大手ポータルサイト会社の画面から県選管ホームページへのリンクを貼り、容易に選挙情報が得られるようにする。また、大学生の選挙啓発活動への参加を目的とした「埼玉県選挙カレッジ」では、カレッジ生がインターネットやフェイスブックを利用して同世代の若者の選挙への関心を高めるための情報発信を検討していく。県選挙管理委員としては、インターネットを利用した選挙運動の解禁を機に、このような取組を通じて選挙をより身近なものとして感じてもらえるよう努める。

・立候補者や政党に対しては、参議院選挙の立候補予定者説明会や政党への説明会において、電子メールの送信には受信者の同意を得る必要があること、送信する文書には氏名、名称や電子メールアドレスなどの表示義務があることなど罰則の適用に関係する事項を中心に説明した。また、有権者に対しては、インターネット選挙運動が無制限にできるようになったという誤解を招かれないよう、特に注意が必要な点は法改正後ただちに県選管ホームページに掲載した。具体的には、有権者の電子メールを利用した選挙運動は禁止されていることと、投票日当日の選挙運動や未成年者の選挙運動は引き続き禁止されていることなどを掲載している。

・今回の改正内容は参議院選挙後の地方選挙にも適用されることから、法改正直後の5月に事務担当者説明会を、6月11日には市町村選管委員長会議を開催し、これらの会議では、なりすましや誹謗中傷などの違反行為に関する通報への対応、解禁後も禁止されることなど市町村選管から住民へ周知すべき事項について説明し、改正内容の理解を深めた。
県選挙管理委員会としては、今後も市町村選管との連携を図り、彩の国だよりや選挙時の新聞広告などを通じて制度改正の積極的な周知を図り、改正に伴う不安の解消と制度の円滑な運用に努める。

<一般質問のその後>  

県民に選挙を身近に感じてもらえるように、平成25年度は県選管ホームページのリニューアルを行い、平成26年度からは選挙カレッジ生による小中高校生への選挙啓発出前講座の実施を予定しております。引き続きフェイスブック、ツイッター等SNSの積極的な活用にも取り組んでまいります。

県選管ホームページに、インターネットを利用した選挙運動の解禁についての情報を引き続き掲載するとともに、次のような施策の実施により、県民への制度周知に努めております。

・参院選啓発事業として、大手ポータルサイトに選挙啓発広告の掲載
・参院選街頭啓発において、啓発物資とともに制度改正チラシを配布
・新成人向け選挙啓発冊子を作成・配布し、制度改正の記事を掲載
・選挙啓発出前講座において、制度改正の説明を実施
・県及び市町村の教育委員会に未成年者の選挙運動禁止の周知徹底について協力を依頼

また、候補者等に対しては、解禁後執行された県議会議員補欠選挙や市町村選挙における立候補予定者説明会等を通じて、改正制度を説明することにより、適正な選挙運動が行われるよう依頼しているところです。平成27年には県議会議会一般選挙が予定されていることから、引き続き同様に実施し、周知に努めます。

なお、一般有権者は電子メールを利用する方法による選挙運動が引き続き禁止されておりますが、改正公職選挙法において、その利用状況の検討を踏まえ、次の国政選挙における解禁について、適切な措置を講じられるものとするとされていることから、今後の検討状況を注視し、適切に対応してまいります。


7、国道254号和光富士見バイパスの早期完成について

【質問要旨】 
国道254号和光富士見バイパスの現在の進捗状況と早期完成に向けた県の今後の取組について伺う。

【県土整備部長答弁】
このバイパスは県南西部地域における道路ネットワークの骨格をなす延長6.9キロメートルの幹線道路で、これまでに東京外かく環状道路から県道朝霞蕨線までの第1期整備区間4.3キロメートルについては、現在用地買収率が77パーセントとなっている。また、平成24年度に志木市内においてモデル工事を実施した。この工事は、第2期整備区間の完成した姿を実際にご覧いただくことにより、地元の皆様の事業に対する理解をより深めていただくために実施したもので、用地買収契約に繋がった事例もある。
今後の取組だが、現地の事業PR看板などでこのモデル工事を積極的に広報するとともに、引き続き用地買収を進め、まとまって用地が取得できたところから順次工事を進めていく。今後とも、地元の皆様のご協力をいただきながら、国道254号和光富士見バイパスの事業の推進に鋭意取り組んでいく。

<一般質問のその後>  

東京外かく環状道路から県道朝霞蕨線までの第1期整備区間2.6kmは、平成22年4月に暫定2車線で供用開始しました。引き続き、4車線化の整備を進めており、平成25年度は朝霞大橋の工事に着手しました。
県道朝霞蕨線から国道463号までの第2期整備区間4.3kmは、用地買収を進めており、用地買収率は平成25年度末時点で82%となっております。

(平成25年6月時点77%)
平成26年度も、引き続き事業の推進に努めてまいります。